点滴管理の滴下調整で留意したいこと

ナースの特性

こんにちは!オカピです。
ナースの仕事をしている
シングルマザーです。

今回は点滴を行う場合の
留意したいことを
書きました。

前回に引き続いて
たらたらと書き綴っています。

ご興味ある方は
こちらもどうぞ。

→点滴管理の上で看護師が留意していきたいこと~その1~

→点滴管理において看護師が留意していきたいこと~その2~

オカピの経験をもとに
書いていますので
あくまで、一人のナースの経験談として
参考にされてくださいね。

輸液セットの滴下について

輸液セットには
成人用と小児用があります。

小児用輸液セットは
1㎖=60滴に対し
成人用輸液セットは
1㎖=15~20滴(メーカーにより差異あり)ですね。

大抵は成人用を扱うことが多いかと思います。



結論から言うと

投与量÷かかる時間(分)×輸液セット指定の1㎖あたりの滴下数
で滴下数が出ます。


成人用の1㎖≒20滴の輸液セットを使用する場合は
投与量(㎖)÷かかる時間(分)×20≒滴下数です。

小児用だと1㎖≒60滴なので
投与量(㎖)÷かかる時間(分)×60≒滴下数が出ます。


最近は先人たちの苦労のおかげで
このような計算式が現れました。
早見計算表などもありますね。

結論から言うと
これさえ覚えていれば
安心なのです。


ではこれから書く記事は
なんなのか?

滴下調整の考え方についてです。


以降の記事は頭がぐるぐるされるかもしれません。
ご興味ある方だけどうぞ!

小児用輸液セットは分かりやすい

小児用輸液セットを使用する場合

文字通り小児に点滴する場合。
心不全や腎不全など微量に投与しないと
心臓や腎臓に負担がかかる病態の場合。
など適応があります。


小児用輸液セットだと
1㎖=60滴なので
一秒に一滴落とす計算だと
1分間で60滴落とすということになります。

なので1ミリリットル投与するのに
1分間かけるということです。

これを1時間だと
1時間=60分なので
1時間に60㎖投与するということになります。

医師の指示により
輸液速度などは決定されます。



例えば500㎖の輸液を
8時間かけて投与するという指示があります。


1時間あたり投与する量は
500㎖÷8時間=62.5㎖ということになります。

62.5㎖は概算して約60㎖に換算します。

一時間あたり60㎖投与することになると
1分あたりの投与する量は
60㎖÷60分=1㎖ということになります。

つまり1分間に1㎖投与するように調整すると
8時間で500㎖の輸液が投与される計算になります。

この調整を輸液セットに付いている
クレンメで行います。

話を戻しますが。
小児用輸液セットは1㎖=60滴です。

指示通り
1時間あたり60㎖落とすには
小児用輸液セットだと1秒に1滴落とすように
秒針を見ながら
クレンメで調整すれば
60秒で1㎖投与される計算になるため
1時間で60㎖投与されることになります。

小児用輸液セットだと
このように細かい調整が可能ですし
60秒=60滴=1㎖ということは
1秒に1滴落とすという計算なので
計算が分かりやすいです。

つまり60㎖/時間だと60滴。
80㎖/時間だと80滴/分
40㎖/時間だと40滴/分
120㎖/時間だと120滴/分。

投与量と1分間に落とす滴下数が
一致しているのでわかりやすいです。

ただ1分間に120滴落とすように
滴下数を調整するとなると
滴下数が多いので、面倒です。

成人用輸液セットを使用したほうが
無難です。

一般的に一時間に60㎖以下の
投与量だと
小児用輸液セットを
使用したほうが調整しやすいでしょう

成人用輸液セットの場合は比例計算が必要

一般的に多く使用されている
成人用輸液セットの場合です。

成人用輸液セットを用いる場合は
一般成人に点滴などを投与する場合
急性アルコール中毒症状などがあり
緊急に補液が必要な場合
術後の補液
など。用途は多岐にわたります。


色々な医療メーカーの
輸液セットがありますが。

大抵
1㎖=20滴
1㎖=15滴

などがあると思います。

今回は1㎖あたり20滴の場合です。

1㎖=20滴
これは
20滴滴下すると1㎖投与されますよ、という意味です。



先ほどの小児用の時と同様に計算してみましょう。

500㎖の輸液を8時間かけて
投与するという指示があります

前述の小児用輸液セットと同様に
1時間あたり投与する量は
500㎖÷8時間=62.5㎖、概算して約60㎖です。

1時間当たり60㎖投与することになります。

先ほど小児用輸液セットを用いた場合だと
1㎖=60滴でした。
なので1分間に60滴落とすと1㎖になるので
1秒に1滴落とすよう調整するのです。

ここまでは小児用輸液セットと
同じです。

成人用輸液セットは比例計算をしましょう

では成人用輸液セットの場合だと
何滴落とすように調整すれば
よいのか?


小児用輸液セット1㎖=60滴
成人用輸液セット1㎖=20滴

つまり成人用輸液セットで使用した場合の
滴下数は
小児用輸液セットの滴下数の1/3に匹敵します。


小児用輸液セットは1分間に60滴落とします。

成人用輸液セットだと1分間に60滴×1/3=20滴

このように比例計算をします。


つまり1分間に20滴滴下するように調整すると1㎖になる。
1時間(60分)で1㎖×60分=60㎖
8時間で60㎖×8時間=480㎖≒500㎖投与される計算になります。

で、ここでもっと細かい調節が必要になってきます。

小児用輸液セットの場合だと
1秒に1滴落とすように調節することで
分かりやすかったのですが。

成人用輸液セットだと
1分間に20滴の投与調整です。
1秒に落とされる滴下数は
20÷60=0.3333滴/秒ということになります。

細かすぎて1秒での調整は不可能です。

こういう場合は
滴下が可能な数に合わせて
調整します。


1分間に20滴という事は
秒に換算すると
60秒で20滴という事。
30秒で10滴→60秒で20滴
15秒で5滴→30秒で10滴→45秒で15滴→20滴
12秒で4滴→24秒で8滴→36秒で12滴→48秒で16滴→60秒で20滴

ということになります。

この中で調整しやすい数を
選び調整していきます。



例えば
80㎖/時間だと小児は80滴/分
成人の場合は80×1/3≒27滴/分
60秒で27滴なので
30秒で13滴、15秒で6~7滴
くらいの滴下です。

100㎖/時間だと小児は100滴/分
成人の場合は100×1/3≒33滴
60秒で33滴なので
30秒で16滴、15秒で8滴
くらいの滴下です。


1時間あたりの投与量が60㎖で
成人用輸液セットを使用する場合だと
滴下調整が難しいです。

60㎖/時間以下の場合は
小児用輸液セットを使用する方が
無難です。

現在は
輸液ポンプなどの機械が普及され
時間でどのくらいの量投与するか
指示があれば、その数値を入力すれば
適正に投与されます。

前述したように
計算式もあります。

ただ点滴というのは
過剰に投与した場合
心臓に負担をかけたり
命取りになることも
あります。


滴下数には十分の
留意が必要です。


医師の指示を確認しながら
適正なスピードで
点滴投与されるよう
調整管理するのも
大事な看護師の役割です。


少し長くなりました。
今回はこのあたりで。

頭を十分休めてくださいね。

美味しいものでも食べましょう。



いかがでしたか?

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