緊急事態。転げて頭を強く打ったなら救急受診。下痢や発熱の場合は原因精査が先決。慌てずに対処していこう。

ナースの特性

こんにちは!オカピです。
ナースの仕事をしている
シングルマザーです。

オカピは現在訪問看護の仕事を
しています。


さて訪問看護の仕事なんですが
「24時間緊急体制」というのが
あります。

この「24時間緊急体制」を
契約されている利用者さんは
昼夜問わずに
「何かあったときに看護師が相談なり
対応させていただきますよ」
という特典(?)があります。


なので訪問看護の仕事には
緊急体制に備える「待機当番」と
いうのがあります。

電話が鳴ったときは
ひやっとします。

で電話の内容というのは様々です。

利用者さんご本人から
かけてこられることと同じくらいの
比率でご家族からもかかってきます。

例として次の3項目あげます。

①「ベッドからトイレに行く時に
転げて頭をうった」
②「下痢がひどい」
③「39度の発熱がでている」


さて、この①~③の中で
最も優先的に緊急事態と
予測されるのはどれでしょう?

正解は①です。
②、③も状況によれば
緊急事態ですが
随伴症状を聞いていきます。

もしあなたの周りで
このような事態に
出くわすことがあれば
何らかの参考にしていただけると
幸いです。

頭部打撲は緊急性高し。

①は転倒して頭をうったという状況です。

どのように頭を打ったのか
確認しないと分かりません。
また、頭以外にどこを打ったのかも
分かりません。

また利用者さんやご家族は
緊急事態のあまりに
状況を冷静に伝えきれてないことが
当たり前ですが多いです。

訪問前に電話で
意識レベルを確認(意識はあるか)
神経症状の有無を確認(しびれや頭痛はひどくないか)
嘔吐嘔気はないか
怪我はしていないかなどを聞きます。

その時に明らかに
意識がもうろうとしている
頭痛がひどくなっている
ろれつが回りにくい
いつもと様子がおかしい
等あれば救急車を
よんでいただきます。

その際は
主治医に状況を連絡し
主治医から指定医療機関など指示が
あれば、そのことをご家族に伝え
救急車を呼んで受診
極力頭部は動かさないように
伝えます。

特に意識レベルは変わらず
神経症状出現も見られないというのであれば
様子をみに
緊急訪問します。

そこで頭のどのあたりを打撲したのか
気分は悪くないか
水は飲めるかなど
神経症状を確認し
他の打撲したところを確認し
主治医に報告し、主治医の指示をうけ
ご家族につたえます。
お一人暮らしであれば
ケアマネージャーに連絡し
病院受診ができるよう
ご家族などに手配を
お願いします。

頭部を打撲した場合は
頭部CTを撮るなど受診する場合が
多いです。

また頭部は動かすことで
頭蓋内圧が変動することがあるので
救急受診の場合は
極力頭を冷やしたり
動かしたり刺激を与えないように
指導を行います。

頭の場合はCTなどの検査をしないと
出血しているかなどの異常は分からないのです。

またその時は大丈夫でも
1週間たって頭痛が起こるなどがあります。


慢性硬膜下血腫の場合は
中でじわじわと出血して
内出血が止まらず脳の中で
血だまりが膨れているという
怖い状態になっていることも
あります。

また脳梗塞、脳出血の恐れも
あります。

早々に画像診断され
一刻も早い治療が必須になってくるので
「頭をうった」という連絡は
緊急電話の中でもひやっとする内容ですね。

下痢の場合は原因が何かを知る。脱水症状が怖いので水分が摂れるか確認

続いて②下痢症状です。

下痢を引き起こす原因は
さまざまです。

感染性胃腸炎
ポリープ
膵炎
大腸がん
緩下剤が合わなかったため
排便がとまらない

下痢症状のほかに
嘔吐、腹痛はないか
便の状態を確認し
水分が摂れるかどうか確認します。

摂れるようであれば
白湯などを少しずつ摂ってもらいます。
これは脱水を防ぐためです。

水分が摂れない、吐いてしまう
などあれば
経口摂取できないと判断し
医師に状態報告。
場合によっては点滴を開始と
なることもあります。

主治医から下痢止めなど
処方あれば、服薬していただくよう
つたえます。
また普段の整腸剤が
本人の状態に合っているのかなども
確認し
医師に処方内容について
検討することもあります。

他発熱がないか
下痢により臀部(おしり)が
ただれていないか
トイレは間に合っているかなど
確認します。

利用者さんにとっては
下痢も辛いですが
トイレが間に合わなず
衣類を汚してしまうのも
非常にお辛いことです。

簡易式トイレの活用や
下痢の時だけパッドを
あてて衣類汚染を防ぐなど
対策をこうじていきます。

それでもあまりにひどかったら
自宅での生活継続は困難であると
予測し、ケアマネージャー、
主治医に連絡行い
治療入院などを検討してもらうということも
あります。

発熱の場合は原因をしる。骨折の場合だと緊急受診が必要。

発熱で連絡される緊急電話は
多いです。

熱が出たのでどうしよう!と
思いますよね。

熱がある場合は
何の原因だろうと探ります。

下痢嘔吐はしてないか。
食事や水分はとっているか
咳、痰はないか
腹痛はないか
排尿回数は正常か、尿の色は血がでていないか、
どこか痛がっていないか
悪性腫瘍が病気にあれば
腫瘍マーカーが極度に上がっていることからの
発熱も考えられる

などなど。。

とりあえず
食事や水分が摂れているようなら
解熱剤が処方されていれば
解熱剤を服用してもらいます。

脱水にならないように
水分をしっかりとってもらいます。

また体温を一日2回測定
してもらうなど指導を行います。

主治医に状況を連絡し
後日熱源を調べるために
血液検査などになることも
多いです。

解熱剤を内服すると
汗を多量にかくことがあるので
適宜汗をふきとり衣類を
清潔に保つよう、また
寒くならないように保温を
行うようにつたえます。

このように下痢と発熱の場合は
共通項が多いです。
原因となるものを解決していかないと
症状が落ち着いていかないからです。

まずその原因を解決してもらうように
検査を行っていきます。
原因が分かるまでの症状に対しては
対処法をねっていきます。

それを繰り返すうちに
ご家族やご本人も
分かってきて
下痢や熱が出ても
慌てずに対処できるように
なっていらっしゃいます。

あきらかにいつもと様子がちがう
動きが悪い
嘔吐を繰り返している
骨折している
呼吸が苦しそうで顔色が悪い
などは緊急に受診が必要です。



いかがでしたか?

ほんの一例ですが
オカピが緊急事態に対応した
経験をもとに
書きました。

オカピたち訪問看護スタッフが
緊急時に訪問する時間は
大抵30分~1時間ということが
多いです。

必要最低限のことしか
できません。

あくまで緊急事態の備えで
そこからどうしていくかは
日々のチーム医療で補います。

入院する
受診するなどは
あくまでご家族
ご本人が決めていただくことで
ナースは
この決定権を支持するよう
見守る中でサポートします。



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