精神科での働き方

ナースの特性

こんにちは。オカピです。
ナースの仕事をしています。

今回は精神科での働き方を
オカピの体験談をもとに
書きました。

批判も交えつつ
良ければお気軽に読んでみてくださいね。

精神科とは

精神科というのは精神神経科と呼ぶところもあります。
文字通り
精神に伴う病を抱えた患者様の
診療科です。

いわゆる
点滴、手術、検査、
医療機器などによる
治療ではなく

内面
パーソナルな部分に
焦点とあてた
診療が必要なので

投薬や
カウンセラーなどの心理療法
さまざまなリハビリを行ったり
などの特別プログラム。

同じ病気の人たちと集団で
面談などを行うグループ精神療法
家族療法

などがあります。

精神科に多い病気

統合失調症、躁うつ病、
アルコール依存症などの依存症
自律神経失調症
認知症などもおられます。

パニック性障害
強迫性障害
摂食障害
解離性障害
睡眠障害・・・などの病を抱える
方が多く診療に来られます。

投薬で一定の治療効果がみられる病気もあれば
定期的なカウンセリングなどで
じっくり時間をかけて病気と
付き合っていく療法に
効果的な病気もあります。

奥深い精神の世界


オカピは以前精神科病棟で働いていました。

ご興味ある方はこちら

→精神科病院での働き方


こちらでの経験は
大変貴重であり
オカピは精神科が好きになりました。

というのが
精神科というのは
「答えがない」ところです。

何が良いのか分からないところです。

妄想が強い
統合失調症の患者様がいました。
Aさんとしましょう。

Aさんはオカピを
ことごとく嫌いました。
というより
嫌っている態度でした。

検温させてくれない。
薬やご飯もオカピが
運んだものは食べてくれない。

ストレスが大きかったです。

ですが
そのほかのスタッフには
すごく笑顔を見せていました。

特に週に1回しか来ない
パート勤務のナースさんには
すごく信頼を寄せていました。

何なんだろう?と
真面目に考え、
週1勤めのナースさんに
コツなどを聞きました。

週1ナースさんは
「ハハハ。何も考えてないから
じゃないんですかね?」と
明るく笑ってました。


ハッとしました。

多分オカピは
「この人苦手!」と思うと
必要以上に身構える癖があります。

その身構えが
きっとオカピを拒絶する
Aさんにも伝わったのだと思います。

以来オカピは
拒絶されても
気に留めず(ほんとは気に留めてるけど)
接していきました。

何回か繰り返しているうちに
Aさんはふつうに
オカピからの薬を飲んでくれるように
なりました。

これは嬉しかったですね。

このように
精神科の病気を持つ方々は
すごく空気を察します。

鏡のように明らかに伝わります。
光の速度で早く察します。

ですが、それをあまり
意識せずに
接することも大事なのかと思います。

マンツーマンで対話できるだいご味

専門用語ですが
「プロセスレコード」というものが
あります。

これは
看護者と患者様の間の
相互のコミニュケーションに関する
やりとりの記録のことです。

オカピは学生時代に
習っただけで。

実際に働き始めてからは
これは使ったことはありませんでした。

ですが
先ほど書いた
妄想の強いAさんとのやりとりに
困ったオカピは
「プロセスレコード」を
用いました。

この場合
Aさんは発する言葉は
ほとんどなく
拒否的な行動であり
それに対する
オカピのしてきた
行動や言動を書きました。

次はプロセスレコードの一例です。

薬を飲んでもらう場面
Aさん「・・・(無言)布団を頭までかぶる」
オカピ「飲みたくないのですか?」
Aさん「・・・(無言)」
オカピ「気分が悪いのですか?」
Aさん「・・・(無言)」
オカピ「今血圧も高いので飲んでおかないと。」
Aさん「・・・(無言)」
オカピ「飲みましょう、ね。」
Aさん「・・・(無言)」



お分かりになりますかね。


絶えず、オカピは言葉を
発していますね。


そして
Aさんが無言であることに
触れていません。


オカピが考える
Aさんの状態を予測して
一方的に話しかけているだけ
ということが分かります。



誰でもそうなのですが。

人に接する時に
ついつい発する言葉や
ついついしてしまう態度など
クセがありますよね。

その癖や
言い方や態度などが
このプロセスレコードを書くことで
明らかになってきます。

無意識のうちに
一方的な話し方に
なっている傾向にある
オカピは自分の言い方に
ショックを受けました。


なので
できるだけ
「間」を意識して
「待つ」姿勢をもって
Aさんと接していこうと
改めていきました。

己を見つめる機会が多い

この作業を通して
オカピはいかに自分の言い方が
Aさんの「無言である」状態を
受け止めていなかったか。

つぎにつぎに事を
進めようとしていたのかが
浮き彫りになってきました。

そこで
Aさんが無言の時は
無言でAさんの動きを「見守る」
「待つ」ことに
しました。

そこで起きたのを見計らい
「薬飲みますかー?」と
声かけていくことにしました。

もちろん拒否行動はありましたので
他のナースに代わってもらうことも
多くありました。

何度となく
このかかわりを一つ一つ
面倒でしたが
プロセスレコードに
書いていきました。

その都度
出来る範囲で
改めていくように
していきました。
ほんの少しずつですが。

そしてようやく
Aさんとのかかわりが
拒否少なくなってきたような
気がします。


このように
精神科の看護は
「己を見つめていくこと」の
機会が非常に多いと思います。

統合失調症をはじめ
精神科の領域は
「もう治療が必要ない」という
境界が分かりにくいのと
長く時間をかけた療養が大事なのだと
思います。


心をほぐしていくこと。


逆戻りして症状が悪化しても
否定していかないこと
協力していくこと

辛い時に付き合っていくこと

そして何より
己を見つめていくこと

このような姿勢を
見せていくことが
ナースとして
大事なのかと思います。


統合失調症の方は
とてもまじめな方が多いです。

このように
患者様同士で病気の特徴が
それぞれ異なります。

互いの病気の特徴を
ふまえつつ
入浴日の順番や
食堂での席順や
同室者の配置や
レクリエーションの
チームの構成なども

考えたりしていました。

患者様同士で
喧嘩したり
症状が悪化したりすることも
あります。

ちょっとした
気の使い方が
とても大事になってくるところかと
思います。




いかがでしたか?

ナースの様々な働き場所である
病院の中にある診療科について
今回は
精神科での働き方を
書きました。

他の診療科も書いています。
オカピの偏見ですが
ご興味ある方は
読んでみてくださいね。

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専門色が強い診療科での働き
オールマイティな内科の働き方
→外科での働き方
→健診センターでの働き方

→急性期の働き方
→整形外科での働き方

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